GASを使ってみて感じたメリットとデメリット
2024/01/31
Google Apps Scriptを色々勉強した中で感じたメリットとデメリットをメモ。
目次
メリット
Google Appsとの連携が強力
PHPでGoogle Appsとの連携システムを作成する場合、Google Cloud Platformでの設定作業や各種ライブラリのインストール作業が面倒臭いが、GASだと簡潔に実装できるのが強みであり一番のメリットだと思う。
また、祝日APIのようにPHP単体では対応が難しい、もしくは工数がかかりそうなものでも、GASとGoogleカレンダーと連携することで簡単に開発できるといったケースがある。
開発までのハードルが低い
開発環境が最初から用意されておりLAMP環境構築やXAMPP導入のような面倒な作業が不要。エディタも内臓されているのでブラウザさえあれば開発が行えるため開発までのハードルが低い。
基本無料
PHPでWebシステムを作成する場合はレンタルサーバやVPSを用意する必要があり、安くても月数百円程度かかるがGASだと基本無料。
スクレイピングの際にIP制限を考慮しなくて良い
PHPからスクレイピングを行う際に「同一IPから頻繁にアクセスすると制限をかけられるかも……」と考慮する場合がある。そのような場合プロキシで対応できるものの自前でプロキシサーバを用意するのはお金がかかる。
GASだと複数のIPからスクレイピングしてくれるようなので、上記を考慮しなくて良いのがありがたい。
JavaScriptの知識があればすぐ使える
JavaScriptのスキルがあればGASでのシステム作成が容易。新たな言語を覚える必要が無いのはメリット。
デメリット
各種制限や上限がきつい
実行時間・回数に制限が設けられており、項目によっては上限が低いと感じるものがある。例えばメール送信は「100/日」とかなり少ないように感じた。
課金することで上限を増やせるがそれでもサイトやシステムによっては厳しいように思われる。
処理速度・実行速度が遅い
これに関してはあくまでも私の体感となるが、PHP+MySQLで開発したWebアプリよりも処理速度・実行速度がかなり遅いように感じる。PHPだと数秒で終わる作業がGASだと10秒以上かかったりする。
大量のデータを取り扱うのは難しい
GASでデータベースのような機能を持たせる場合はスプレッドシートを利用する形になる。しかしコチラを見てみると1シート5000~6000行程度が限度とのことで、MySQLからすると取り扱えるデータ数がかなり少ない。
トリガーで細かい時間指定ができない
Cronだと「毎日4時55分に実行」等の細かい時間指定ができるが、GASだと「1時間に1回」等の指定方法になる。個人ツールだと大体問題ないかと思われるが、他システムと連携する場合に困るケースが出てくる可能性がある。
使いどころ
Google系サービスとの連携が必要で尚且つ小規模なシステムを開発する場合は選択肢の一つとして検討しても良い。
逆にGoogle系サービスとの連携が不要な場合や複数人が閲覧・利用するようなシステムの場合は向いていないと思われる。
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